Issue 20

一杯と、一本で。|北浜・BROOKLYN ROASTING COMPANY

Issue 20

暮らしの心地に光を当てて、asuのすみかをリノベする

すまいと暮らしのjournal sumuasu
北浜の街には、なんとなくニューヨークめいた気配を感じてしまう、そんな場所がある。
ビル群を切り拓いたような土佐堀川沿い、頭上に阪神高速の高架が弧を描くあたり。
スケールはキュッと小ぶりにはなるものの、辺りの胴葺屋根や自然を溶かし込んだような緑青(ろくしょう)色の底が見えない川面に、高架が落とす影と空の抜け感は、イースト川を跨ぐブルックリン橋の佇まいに似てはいないだろうか。

 

 

▲土佐堀川を臨むテラス席。遠くには天神橋のアーチも見える

 

振り返れば、大正から昭和にかけての近代建築が並ぶ金融街——北浜という土地そのものが、ウォール街の面影を忍ばせているようにも思えてくる。

 

そんな妄想が膨らんでしまうのは、この一角にあるコーヒーショップ『BROOKLYN ROASTING COMPANY|ブルックリン ロースティング カンパニー』の存在によるところも大きい。

 

▲入り口のロゴ。京阪北浜駅29番出口から徒歩1分とアクセスも好し

 

2022年、数百メートル西にあった旧店舗から現在の場所へと移転。

ビルの駐車場だったという空間は、床に残る白線や高い天井をあえて残し、インダストリアルな質感に洗練された遊び心を加えた都会的な雰囲気にリノベーションされている。

 

▲レジ横のフードケース。全部美味しそうで吸い寄せられる…!

 

センターテーブルにはコンセントが備わり、ゆったりとしたソファ席、そして春と秋は特に心地のよいテラス席と、思い思いの時間を過ごす人々の姿で溢れている。

コーヒー豆は難波店で焙煎されたものがほとんどだが、ニューヨークの本店から届くものもあるという。

 

午前中は利用客の7〜8割、土日でも半分ほどが外国人だというから、その空気感は本場そのもの。

大きなカップになみなみと注がれるコーヒーのサイズ感も、ニューヨークスタイルだ。

 

20種類以上ある豆の中から抽出方法ごとに毎日異なる豆を提供。いつ訪れても、新しい味との出会いがあるのも楽しい。

 

▲インテリアとしてもおしゃれな銘柄カード

 

ALL DAY CAFEとしても使い勝手がいいので、近所に住んでいたら暮らしのサードプレイスになりそう。

朝はフォカッチャサンドとブラックコーヒーで、寝ぼけ気味の身体をシャキッとさせて。

 

▲セミドライトマトとバジルソースとモッツァレラの黄金バランス。これはコーヒーがすすむサンドイッチ!

 

おやつタイムにはキュンと酸っぱいレモンケーキと自家製レモネードソーダを。

 

▲クリアな炭酸にカップのロゴも爽やかな取り合わせ

 

夜の寄り道なら、メープルシロップ入りのラテ〈メープルシェイシェイ〉とシュガードーナツで思い切り自分を甘やかすのもいい。

 

▲メープルシロップの甘さとコクがクセになる。〈メープルシェイシェイ〉という響きもかわいい!

 

カップの蓋やストローは、必要な場合には自由に選ぶことのできるセルフサービス。

ドリンクサイズが大きく、店内で飲みきれなかった場合に持ち帰るお客さんも多いため、基本的にはプラカップで提供しているが、マグカップで飲みたい場合はスタッフに伝えれば対応してもらえる。

 

コーヒーは黒くて、味の違いが見えにくい飲み物でもある。

 

だからこそ、『BROOKLYN ROASTING COMPANY』では”THE COLOR OF COFFEE”を掲げ、味わいをカラーチャートで表現するなど、伝え方を楽しく工夫している。

 

▲「本当に美味しいコーヒーは地球と人に優しく育まれたものだ。」という信念のもと、ブルックリン生まれの一杯をお届け

 

この店の魅力は、ロゴやアイテムだけでなく、考え方までカラフルであることかもしれない。

フェアトレード豆の使用や環境への配慮も、そのカラフルさの一部だし、何よりスタッフが皆、生き生きと働いているのがとても素敵だ。

 

北浜店だけの特徴として、フラワーショップが併設されているのも面白い。

 

▲花だけでなく、枝ものや大きめの観葉植物も取り扱っている

 

『bois de gui』——フランス語で「ヤドリギの森」という意味を持つ店名は、「ボワ ドゥ ギ」と読むらしい。

 

『BROOKLYN ROASTING COMPANY』とは全く別の会社だが、移転前の店舗の頃から共に歩んできた、いわば相思相愛の関係。

 

▲自分のための花をゆっくり選ぶ時間も楽しい

 

個性的で季節感のある花々が並ぶガラス張りの小部屋は、花屋さん特有の瑞々しい匂いがして、なおかつ、コーヒーの香りとも不思議と調和している。

 

「うちは1本で幸せになるお花が多いので!」

 

フローリストの言葉に、そんな選び方もあったんだ、と嬉しくなる。

 

▲花だけでなく、枝ものや大きめの観葉植物も取り扱っている

 

コーヒーを飲んで、花を1本買って帰る。

あるいは、花束を作ってもらう間に隣でコーヒーブレイクを。

 

日々とは、こんなにもカラフルだったのか——

1杯と1本があれば、人は存外あっさり幸せになれるらしい。

 

▲コーヒーと花のある風景

 

BROOKLYN ROASTING COMPANY KITAHAMA
http://brooklynroasting.jp/
大阪市中央区北浜1丁目1-9 ハウザー北浜ビル1F
月〜金 8:00〜20:00
土・日・祝 8:00〜19:00
不定休

bois de gui
https://bois-de-gui.com/
大阪市中央区北浜1丁目1-9 ハウザー北浜ビル1F
11:30〜18:30
不定休

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